生前整理を行う際の注意点とポイントは?

  • 遺品整理

「生前整理」を行う人が増えています。言葉を聞いたことはあっても、具体的に何をしたらいいか分からない人も多いのではないでしょうか。「生前整理」とは、自分が亡くなった後に親族が困らないよう、元気なうちに所持品や資産を整理しておくことです。同時に、不用品などの処分も行います。今回は、「生前整理」を行う際の注意点やポイントについて説明しましょう。

「生前整理」を行う人が増えています。言葉を聞いたことはあっても、具体的に何をしたらいいか分からない人も多いのではないでしょうか。

「生前整理」とは、自分が亡くなった後に親族が困らないよう、元気なうちに所持品や資産を整理しておくことです。同時に、不用品などの処分も行います。

今回は、「生前整理」を行う際の注意点やポイントについて説明しましょう。

生前整理のポイント1:他人に判別できないものを整理しておく

個人的に楽しんでいる趣味の道具やコレクションなどは、本人にしか分からないものがたくさんあります。残しておきたいもの以外は、処分しておくといいでしょう。

趣味に関連するものの整理ポイント

絵画や陶芸のような、形として残る趣味を持っている人は、欲しい人にプレゼントしておくのも整理の仕方です。亡くなった後に「ぜひこの人に使って欲しい!」というものがあれば、そのまま残しておく方法もあります。

習いごとをしている場合は、自分に何かあったときでも家族が分かるように、連絡先を書いておくことをおすすめします。一緒に趣味を楽しむ仲間や、親しい人の連絡先をまとめておくのもいいでしょう。

コレクション関連の整理ポイント

写真や動画などのデータは、誰が見ても分かるようにカテゴリ別に分け、タイトルなどを付けておくことがポイントです。DVDやCDなどの記録媒体に収めて整理しておくと、自分が亡くなった後に家族が楽しみながら見ることもできます。デジタルデータ以外の写真についても同様です。きちんとアルバムに整理しておいてください。必要があれば家族や親族、知人などに配っておくのもいいかもしれません。

旅行やイベントなどの動画や写真は、撮影してあげても、ついつい渡しそびれてしまう人もいます。撮ったままになっている画像や動画はないか確認しておきましょう。古い携帯電話やスマートフォンの中にも忘れていることがあるので、チェックしてください。写真は、整理をしながら遺影を選んでおくこともできます。または、元気なうちに自分らしいものを撮影しておくのもいいかもしれません。

生前整理のポイント2:衣類などは手元に置くもの以外は整理しておく

亡くなった後、遺族が遺品整理をするうえで困るもののひとつに衣類があります。

衣類を整理するための3つのポイント

衣類は、「当面着られるもの」「まったく着ることがないもの」「家族に譲れるもの」と分けてしまうのがポイントです。

傷んでいるものや、誰も着られないような衣類があれば処分しておきましょう。ほとんど着用していないものだと、なかなか捨てられない人もいるかもしれません。衣類の数が膨大になってしまう人の多くが、着用しない服を捨てられないことが理由としてあげられます。生前整理では、思い切って捨てることも大切です。

買取してもらえる衣服もある

ブランド服の中には古くても買取してもらえるものがあります。バッグなどもそうですが、未使用品か状態の良いものがあれば、査定に出してみるのもいいでしょう。スーツや着物などは、着てもらえる人がいるかどうかで判断してください。

まだ着るものは手元に残し、それ以外のものは処分しておくことをおすすめします。スーツも着物も、よほど価値の高いものでないと、残しても着てくれないこともあります。ただ残しておくより、あらかじめ欲しい人がいるかどうか、聞いておくのもいいでしょう。着物は傷みがあると買取は難しくなります。しかし、古いもので生地としての価値がつくものがあれば、古布として買取に応じてくれる場合もあります。

不要になった衣服の処分方法

残すものと処分が必要なものを仕分けることができたら、居住地域の規則に沿って適切に処分しておきましょう。

不要な衣服が大量に出てしまった場合や、ゴミ集積所に自力で運べないときには、不用品回収業者に依頼するという方法もあります。自宅まで回収に来てくれますし、大量に出た場合でも処分してもらえるでしょう。中には処分だけでなく買取にも応じている業者がいるので、自分が求める条件に沿った業者選びをすると、何度も違う業者を利用せずに済みます。

生前整理のポイント3:相続関連は公正証書などにまとめておく

家族に相続させたい資産がある人は、分かりやすくまとめておくことが重要です。居住している土地や建物だけの場合は家族も分かりやすいですが、家を何軒か所有している場合や、離れた場所に土地があるという場合は、本人が亡くなってしまうと分からなくなるケースもあります。権利書や登記簿などもあわせ、何がどれくらいあるか明確にしておくのが理想です。預貯金や株券なども同じように明確にしておきましょう。

具体的な希望がある場合は公正証書を作成しましょう

そして、これらの資産の分配方法について具体的に希望がある場合は、あらかじめ「公正証書」を作成することをおすすめします。「公正証書」は一度作成した後でも、修正は可能です。生前整理をするついでにまとめておき、ときどき見直してみるのもいいでしょう。

生前整理のポイント4:自分だけでできない場合はプロの手を借りる

生前整理を自分だけで行うのは大変な場合もあります。そんなときは、プロにサポートを依頼してみるのもひとつの方法です。

遠方だと出張費がかかることがあるので、できるだけ居住地の業者であることが理想といえるでしょう。業者によってサービスの内容は異なります。どこまでを依頼したいかで考え、自分に合った業者選びをしてみてください。