段取りのポイント!遺品整理を効率よく行うには?

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人が亡くなると葬儀や遺産相続など、残された親族は多くの作業をしなければなりません。遺品整理もそのひとつで、故人が所有していたものを整理する重要な行為です。

故人の部屋には、処分した方が良いものや、形見として置いておきたいものなどが混ざった状態で残っています。量が多いことも珍しくありません。段取りよく整理をしていかないと、時間がなくなって他の作業にも支障が出てしまいます。

そこで、今回は遺品整理を効率よく行うポイントについて解説します。

一般的な遺品整理の段取り

判断基準を明確に何も方針を決めないまま、遺品整理を始めるのは良くありません。遺品を見つけるたびに、どのように扱うのか迷うことになるからです。ひとつひとつ検証するのは、時間がかかりますし疲れやすくなるデメリットもあります。

あらかじめ遺品カテゴリ分類の条件を決めておく

そのため、作業を始める前に判断基準を設けておくと良いです。「廃棄」「形見」「買取」など、いくつかのカテゴリを考えて、その数だけ大きなダンボールを用意しましょう。

そして、カテゴリごとに分類する条件も定めておきます。条件はあまり細かく考える必要はありません。たとえば、「壊れている遺品は廃棄する」というように、大まかに決めておくだけで構いません。細かい条件を設定してしまうと、当てはまるかどうかを検証するのに時間がかかってしまいます。

気になる場合は遺品整理が完了した後に再度チェックする

ただし、分類が大まかすぎることに不安を覚える人もいるかもしれません。その場合は、いったん整理が終わってから、気になるカテゴリを再チェックすれば良いのです。

例えば壊れていた遺品を「廃棄」に分類したものの、やはり故人との思い出があって捨てたくないと思い直すこともあるでしょう。この場合、「形見」のカテゴリに移せば良いだけです。

とにかく手を動かすことを意識して、大まかな分類を終わらせてしまうことが大切です。そうすれば後は調整するだけなので、大きく時間が割かれることを防ぎやすくなります。思い出深い遺品が見つかると、どうしても手が止まってしまいがちですが、感傷に浸るのは分類が終わってからにしましょう。

貴重品に該当する遺品整理の段取り

貴重品は優先的に探す必要があります。作業を始める前に、思い当たるものをリストにしておきましょう。

金銭に関する遺品

たとえば、通帳やクレジットカードといった金銭に関する遺品が挙げられます。不動産の権利証や有価証券なども同様で、金額的に大きい場合が多い傾向です。

また、遺品は金額的にプラスのものだけではありません。未払いの請求書や借入金の証文も放っておくわけにはいかない重要なものです。金銭にかかわるものは相続に影響しますし、借金があることが分かってトラブルに発展する場合もあるため、早めに確認しておくのが望ましいといえます。

身分証

さらに、運転免許証やパスポートといった身分証の類も貴重品に該当します。死亡したら返納することが定められている場合もあるので注意しましょう。

貴重品に該当する遺品の探し方

リストを作成したら順番に探していきます。金庫や生前に伝言されていれば迷わずに済みますが、そうでなければ地道に探さなければなりません。

貴重品類はむやみに探しても見つかりにくい可能性があるため、あらかじめ場所の候補を絞り込んでおくことが大切です。保管場所になりそうなところもリストアップして、順番に見ていくと良いでしょう。故人がおおらかな性格であったなら、タンスの引き出しなど分かりやすい場所を中心に探しても見つかるかもしれません。

逆に、慎重な性格であった場合は、分かりやすい場所は候補から外すのもひとつの手です。書類に挟んで隠すなど、カモフラージュをしている可能性があります。故人の性格や振る舞いを思い出して推察しましょう。

業者に依頼するかどうかの判断も重要な段取り

遺品整理を業者に依頼するのかどうかを決めることも重要な段取りです。自分たちだけ行う場合と違って、料金が発生するのでメリットと天秤にかけて考えましょう。

業者への依頼を検討するための判断軸は以下の3つが挙げられます。

1.遺品を整理するための時間

故人が賃貸物件で生活していた場合は、急いで退去しなければならないケースもあります。

2.整理する遺品の分量

例え遺品整理にかけられる時間がある程度確保できたとしても、遺品の量が多い場合は期限までに間に合わないかもしれません。

3.遺品整理する物件の所在地

地理的な問題が絡んでくると、さらに時間がかかってしまいます。

例えば故人が住んでいた場所は大阪だけれども、自分は東京に住んでいる場合が考えられます。仕事や家事があると何度も足を運んだり、長期間滞在したりすることが難しいでしょう。

状況が厳しい場合は遺品整理業者に依頼しましょう

遺品整理の時間、分量、場所が厳しい場合は、業者に依頼するのが得策といえます。遺品整理のノウハウを活かして、期限に間に合うように作業を進めてくれます。

業者に依頼する場合は、料金や日程を確認することが大切ですが、作業当日の段取りについての打ち合わせも忘れてはいけません。進め方だけでなく、騒音や駐車場所などについても話し合っておきましょう。

トラブルによって時間を浪費したくないなら、近隣住民に迷惑を与えないように配慮することが大切です。その他にも、大事に扱ってほしい遺品があるなら先に伝えておくなど、意思の疎通をしっかり行うように心がけてください。

意思疎通がしっかりしていれば、業者は作業がしやすくなるので、より迅速に遺品整理が完了することを期待できます。