生前整理

遺品整理と違う?生前整理の大切さを知っておこう!

生前整理という言葉をご存じでしょうか?孤独死が社会問題になったことで「遺品整理」は一気に認知度を高め、広く知られるようになりました。しかし「生前整理」については「聞いたことがない」という方も多いことでしょう。ここでは、生前整理の重要性について詳しく解説しています。知らないでいると大きな損失にもつながりかねないデジタル時代の生前整理について知り、自分のライフイベントの参考にしましょう。

そもそも生前整理とはどういうものなの?

「生前整理」とは生きているうちに自分で、あるいは家族とともに身辺整理をすることを指し、死後に遺族が遺品を片づける「遺品整理」とは違います。ひとり暮らしの高齢者が増え孤独死のリスクが高まるとともに、生前整理の必要性も認識されるようになっています。

2015年の内閣府のデータによると、65歳以上のひとり暮らしは男性で192万人、女性では400万人を突破しました。特に、女性の場合は高齢者の20%以上がひとり暮らしをしていることになるのです。自分の死後に家族に負担をかけたくないという思いから、生前整理を希望する人が増えてきています。

また、誰もがパソコンやスマホを持つデジタル社会を迎えたことで、デジタルデータの生前整理の必要性も高まっています。生前整理をしなかったために遺族に莫大な借金がふりかかることもあるのです。生前整理と似たものに「老前整理」というものもあります。これは、老後を迎える自分がより快適に生活することを目的とした整理です。子どもが独立した後の家が広すぎるので売却したいという場合や、家に物が多すぎて転倒の危険があるため不用品を処分してスッキリさせたいなどの場合があります。

一方、「生前整理」の目的は大きく2つあります。1つ目は、自分の死後の遺品整理や遺産相続が原因で、家族に負担をかけるのを防ぐことです。2つ目として、自分自身の終活としての意味が挙げられます。それぞれ詳しく見ていくことにしましょう。

遺族に迷惑をかけないために生前整理をしよう

実家が運距離にあるため、親の死後も片づけが進まないという状況は珍しくありません。物を捨てるのにお金がかかる時代になり、1軒分の整理をするには多額の費用が発生することもあります。生きているうちに少しずつ不用品を処分しておけば、費用も最小限にできます。

また、遺産相続トラブルも大きな問題です。自分の死後、家族同士で争うことを望む人はいないでしょう。生きているうちに所有物を整理して、財産目録や遺言状を作っておけば無用の争いを防げます。デジタル時代を迎え、特に注目されているのがデジタル遺品です。家族に内緒でFXを運用していたため死亡の連絡が遅れ、その間に莫大な借金を作ったという事件は注目を集めました。

また、家族に内緒で不倫をしていた証拠が死後パソコンのデータから見つかって、遺族の心情を傷つけたという例もあります。よく見られるのが、パスワードやIDが不明なためデータを確認できないという事例です。データを削除しないまま、デジタル機器を処分すると個人情報がタダ漏れになってしまいます。特に、ネットバンクに資産がある場合にパスワードやIDが分からないと、資産の引き出しが困難になるでしょう。パスワードやIDは紙に書き、家族に保管場所を知らせておくことが重要です。ひとり暮らしをしていると普段の生活を詳しく把握できる人がいないため、こうした記録を紙に残しておくことがより求められます。

生前整理は自分自身のためでもある

物を大切にするという高齢者は多く、すぐに使うかどうか分からないものも大量にためこむことで安心できる人もいます。そもそも物には思い出が詰まっていることが多いものです。他人にはゴミでも当人にはかけがえのない宝ということはよくあります。

しかし、それを判別できるのは当人しかいません。自分が死んでしまったら、それはただのゴミとして処分されることもあるのです。物を自分の意思どおりに整理できるのは生前整理の大きなメリットといえます。ひとつひとつの物を片づけていると、自然と自分の人生を振り返ることになるため良い終活となるかもしれません。家族と一緒に思い出ばなしをしながら、ゆっくり片づければ家族の絆も深まります。生前整理で家族が関わるときには、本人の意思を尊重することが大切です。本人の意に反して強引に生前整理を進めるのは良い結果につながりません。物をためこむには、その人なりの事情や思いがあります。まずは、そこに寄り添うことが生前整理で家族が関わる上での重要なポイントとなるでしょう。

生前整理を利用することには、探せないでいる大切なものを見つけられるというメリットもあります。体力が落ちてくると整理や探し物が重労働になりがちです。そんな場合にも以前整理を活用することで一気に家の中を片づけられるばかりでなく、不用品を高価で買い取ってもらうこともできるのです。生前整理のサービスには、一気に片づけてしまうのではなく段階的に進めてくれるサービスや、死後の不用品処分を前もって契約できるサービス、不用品をその場で現金買取してくれるサービスなど、活用できそうなものが多数あります。家族や自分自身のためにも生前整理を積極的に利用してみてはいかがでしょうか。